
思春期の頃を思い出すと、
心がとげとげしていたなと感じることはありませんか。
とげがあると、心は傷ついている分、
これ以上傷つかないように自分を守ろうとします。
その結果、口調がきつくなったり、
思ってもいないことを口にしてしまったりする。
年を重ねる中で、
そのとげが少しずつ落ちていくこともあれば、
そのまま残っていることもあります。
そして、普段は見えないけれど、
ふとした場面で顔を出すことがあります。
とげが顔を出す瞬間
たとえば、身近な人とのやり取りの中で。
今日は少し疲れている。
だから、ちょっと家事を手伝ってほしい。
そう思っているのに、
出てきた言葉は
「あなたは好きなことをしてていいわね」という一言。
言ったあとに、
「あれ、こういうことを言いたかったわけじゃない」
と気づく。
でも、そのまま引っ込められず、
相手の反応に触れて、さらに言葉が強くなっていく。
本当は、
「今日は少し疲れているから、手伝ってくれる?」
そう伝えたかっただけなのに。
気づけば、その気持ちは
どこかに置き去りになってしまう。
内側で起きていること
心がとげとげしているときは、
内側の感覚が、そのまま外に出られなくなっている状態です。
守ろうとしている
余裕がなくなっている
少し固くなっている
そんな緊張が、言葉や態度として表れています。
心のとげがそのまま外に出たとき、
感情に引っ張られていきやすくなります。
一度その流れに乗ると、
途中で止めるのは簡単ではありません。
ほどけていくきっかけ
そこでできることは、ひとつだけです。
気づくこと。
やり取りの最中でも、
「今、言い合いになっているな」と
どこかで分かっている感覚があります。
その気づいているほうに、少し意識を向けてみる。
気づきは、感情とは違って、とても静かです。
その静けさに触れると、
強くなっていた感情が、少しずつゆるみはじめます。
怒りもあるし、嫌な感覚もある。
そんな状態のままでも、少し距離が生まれる。
その余白の中で、
とげは無理に抜こうとしなくても、
自然とほどけていきます。
抜こうとすると力が入りますが、
余計な力が抜けると、
心はやわらかく整っていきます。
すると、いつの間にか
とげの形もやわらいでいきます。
身軽になるほど、戻っていく
年を重ねるほど、
考え方で自分を固めやすくなります。
「こうでなければならない」
「こう見られたほうがいい」
そうしたものを握るほど、
心は自由さを失っていきます。
心の成熟は、何かを付け足すことではなく、
これまで抱えてきた重さを下ろしていく流れの中にあります。
心が身軽になるほど、内側には静かな余白が戻ってきます。
その中にいると、
本当はどう伝えたかったのかが、
そのまま言葉にしやすくなります。
同時に、相手の言葉の奥にあるものも、
少しずつ感じ取れるようになります。
まあるい心に
心にとげがあるとき、
体も心も緊張し、力が入っています。
とげは、力みが抜けていく中で、
少しずつ削がれていきます。
そうして気がつくと、
心は前よりもやわらかく、
丸い形に戻っていることがあります。
そのやわらかさの中で、
言葉も、関わりも、少しずつ変わっていきます。
そしてそれは、
特別なことではなく、自然に起きていく変化です。
気づきと対話のセッションでは、
今ここにある感覚や言葉を一緒に見ていきながら、
がんばって変えなくても、
自然とほどけていく心の状態にととのえていきます。
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