思考の中にいるとき、身体は気づかないうちに緊張している

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何かを決めようとしているとき

何かを決めようとしているとき。
失敗しないようにしようとしているとき。
「ちゃんとしなきゃ」と頭の中で考え続けているとき。

そんなとき、
私たちの身体は思っている以上に
固くなっています。

肩に力が入る。
呼吸が浅くなる。
胸のあたりが落ち着かない。
お腹の奥がきゅっと縮む。

そうして身体が緊張してくると、
「この状況を何とかしなければいけない」
という思いも強くなっていきます。

すると、今ここで起きていることは、
実際の出来事そのものよりも、
もっと大きく、もっと重たいもののように
感じられてきます。

たとえば、
まだ何も決まっていないのに
先のことまで考えて不安がふくらんだり、
相手のひと言を何度も思い返して、
心の中で
出来事が大きくなっていくことがあります。

そうしているうちに、
私たちは目の前で起きていることよりも、
頭の中で広がっていく思いの方に
包まれていきます。

気づかないうちに、
私たちは「考え」の中に
入り込んでいるのかもしれません。

思考は過去や未来へ向かいやすい

考え込んでいるとき、
思考は次から次へと現れて、
途切れなく続いていくように感じます。

あのときこうすればよかった。
この先どうなったらいいのだろう。
間違えたくない。
ちゃんとしていたい。

そんなふうに、
思考は過去や未来へ向かいやすいものです。

けれど、身体はいつも今ここにあります。

だからこそ、まずは身体に意識を向けてみる。

肩に力が入っている。
胸がざわざわしている。
呼吸が浅くなっている。
お腹の奥が縮こまっている。

そんなふうに
身体の状態に気づいていくと、
思考の中に入り込んでいたことにも、
少しずつ気づきやすくなります。

身体に気づくと、少し余白が生まれる

そして、気づいた瞬間に、
ほんのわずかでも余白が生まれます。

考えがなくなるわけではなくても、
その考えにすっかり包まれていた状態から、
少しだけ離れることができる。

その小さな距離があるだけで、
身体は安心する方向へ動きはじめます。

呼吸が少し深くなる。
肩の力がふっとゆるむ。
胸のざわつきが、少しおさまっていく。

大きく何かを変えようとしなくても、
まず気づくことから、
ほどけていくものがあります。

今ここに戻るための、やさしい入口

身体に戻ることは、
無理に前向きになることでも、
思考を消そうとすることでもありません。

今ここで起きていることに、
触れていくことは
ありのままの事実に
触れていくことなのだと思います。

いまの身体はどんな感じ?
呼吸は浅くなっていない?
胸やお腹に、力は入っていない?

そんなふうに
今ここにいる身体を見ていくと、
出来事そのものよりも、
それについて考え続けていたことで
苦しさが大きくなっていたのかもしれない、
と気づくことがあります。

その気づきがあるだけで、
何とかしなければと握っていた力が、
少しゆるむことがあります。

安心は、未来にあるものではなく、
こうして今の自分に気づいたときに、
ふっと触れられるものなのかもしれません。

思考があることも、感情が動くことも、
悪いことではありません。

人は日々の中で揺れるし、迷うし、考え込みます。

ただ、その中に入り込んでいることに気づけると、
そこから戻る道が見えてきます。

身体に意識を向けることは、
今ここに戻るための、とてもやさしい入口です。


Natural Flowでは、
音の響きや対話を通して、
頭の中でがんばり続けている状態から、
少しずつ身体の感覚へ戻っていく時間を
大切にしています。

考えをなくすことよりも、
今の自分に気づくこと。

緊張していた身体が、
少しずつほどけていくこと。

その積み重ねの中で、
安心できる感覚も、少しずつ戻ってきます。

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