
不安や悲しみ、焦りが
ふっと湧いてくることがあります。
ネガティブな感情を受け入れることは、
思っている以上に難しいものです。
早く切り替えたい。
気にしないようにしたい。
できれば感じたくない。
そんなふうに思うのは自然なことですが、
感じないように押し込めるほど、
心と身体は少しずつ緊張していきます。
ネガティブな感情を受け入れるとは、
つらさに飲み込まれることではありません。
いま自分の中に起きている反応に、
まず気づいていくことです。
今回は、ネガティブな感情を受け入れることが、
なぜ自分に戻ることにつながるのかをお伝えします。
ネガティブな感情を受け入れられないと、身体が先に緊張する
感情を感じないようにするとき、
身体には先に反応が出ることがあります。
胸のあたりが詰まる
呼吸が浅くなる
肩やお腹に力が入る
頭の中が休まらない
気持ちを抑えているつもりでも、
身体はその緊張を抱えています。
不安や悲しみがあるとき、
私たちはつい「この感情をなくしたい」と思います。
けれど、なくそうとする力が強いほど、
身体はかえって固くなりやすいものです。
心の苦しさが長引くときは、
気持ちだけでなく、
身体がずっと踏ん張っていることも少なくありません。
感情を押し込めると、外に答えを探しやすくなる
ネガティブな感情を受け入れられないとき、
思考は強く動きはじめます。
どうすれば正しいのか
何を選べばいいのか
このままで大丈夫なのか
そうして、
答えを自分の外に探しにいきやすくなります。
誰かの意見
世間の基準
うまくいった人のやり方
もちろん、外の情報が役に立つこともあります。
けれど、本当に苦しいときほど、
情報を増やしても落ち着かないことがあります。
それは、必要なのが正解ではなく、
いま起きている反応に気づくことだからです。
ネガティブな感情を受け入れるには、まず気づくことから
ネガティブな感情を受け入れるとは、
無理に前向きになることではありません。
また、感情にどっぷり浸かることでもありません。
大切なのは、
いま何を感じているのかに気づくことです。
私はいま不安なんだな
悲しさがあるんだな
焦っているんだな
そのように、少し言葉にしてみるだけでも違います。
ここで大事なのは、評価を加えすぎないことです。
こんなふうに感じる私はだめ
また同じことで揺れている
早く抜け出さなければ
そう重ねてしまうと、
感情そのものより、否定の力でさらに苦しくなります。
ネガティブな感情を受け入れるとは、
うまく処理することではなく、
いまの反応を否定せずに見ることでもあります。
感情を否定しないと、呼吸と落ち着きが戻ってくる
いま、不安を感じている。
いま、悲しみを感じている。
そうやって、
揺れている心をそのまま受け入れたとき、
力が抜けて、張っていた呼吸がゆるみはじめます。
すぐに気持ちが晴れなくてもかまいません。
大きく変わらなくても大丈夫です。
ただ、否定し続けていたときよりも、
身体のこわばりが少しゆるむ。
それだけでも、
内側では確かな変化が起きています。
安心は、何かが完全に解決したから
生まれるものばかりではありません。
固くなっていた心と身体が少しゆるみ、
自分の感覚に触れられたときにも戻ってきます。
ネガティブな感情を受け入れることは、自分に戻る入口になる
私たちはつい、
苦しい感情をなくすことに意識を向けます。
けれど、本当に必要なのは、
消すことよりも、
離れずに見ることなのかもしれません。
ネガティブな感情を受け入れることは、
弱さを認めることではなく、
いまの自分から離れすぎないことです。
不安や悲しみがあるときこそ、
何か別の自分になろうとするのではなく、
いまここで起きている反応に、
少しやわらかく気づいていく。
その積み重ねが、安心に戻る入口になります。

ひとりで抱えたままだと、
気づいていても、
そこからほどいていくことが難しいときがあります。
そんなときは、音叉の響きと対話を通して、
安心に戻る時間をご一緒しています。
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