「こんな風に思ってはいけない」
「こんな自分ではいけない」
などという自分への否定的な思いを、わたしたちは数多く持っています。
自己否定の奥底には、過去の経験に基づいてできた信念があります。
その中でも、信念は子供の頃に作られたもので強固です。
子供はとても純粋で素直なので、自分よりも大きな存在の考えを無意識に取り入れ、それを正しいと思います。
特に、信念は両親から受け継いでいることが多く、家族の思考パターンというのは、家系の思考パターンにもつながっています。
両親から「~してはいけない」と言われると、子供は「~しないと愛されない」に簡単に変換してしまいます。
そして両親が言う「~してはいけない」「~すべきだ」「~しないといけない」などのセリフを自分に言い聞かせるようになるのです。
自分が自分に言い続けるので、その言葉は潜在意識に刻印され、セルフイメージを作る材料になります。
例えば、「だらだらしていてはいけない」という親の言葉は、
「きちんとしていないと怒られる」
↓
「何かをしていないと愛されない」
↓
「意味があることをしていないと認められない」
↓
「認められる自分でいないといけない」
↓
「そうなるように頑張らないといけない」
など、親の何気ない一言にも子供は敏感に反応し、様々な意味づけをします。
これらの思いはすべて潜在意識の中に刻み込まれます。
本音ではきちんとしていることはやりたくないのに、「それをしないといけない」と思い込んでいると、
「そういう自分はだめなんだ」と思ってしまいますし、何もしていないと、何かをしないといけないような気持ちになって、焦りを感じるというようになります。
なぜ焦る気持ちが出てくるのか自分では分からないので、苦しみを生み出す要因になります。
もちろん信念にはポジティブなものもあり、人生の舵取りのサポートになります。
でも、多くの場合、望む人生を進もうとすると、ネガティブな信念が足かせとなります。
ただ、信念は潜在意識の奥の方にあるので、普段認識することはできません。
気づかないものの、様々な体験を通して信念は強化され、セルフイメージに反映されます。
そのため、信念にはいくつもの感情や思いが複雑に絡み合っていることが多いのです。
ただ、普段認識できるのは、信念に紐付いている思考や感情で、表面的なものです。
多くの人は、普段思っていることや感じていることが、心の奥底にある信念に紐付いているとは思っていません。
ですので、なぜうまくいかないのか分からなかったり、こうしたらうまくいくだろうと分かっていてもそうすることができない、ということが起こります。
このように、現実に大きな影響を与えているのは信念ですので、現実を変えていくには、強固な信念に変容をもたらす必要があります。
ネガティブな信念は、自分本来のエネルギーを体の中に閉じ込め、体を緊張させます。
私たちの体の中には、生命エネルギーが循環しているので、のびのびと広がる感覚があるのが本来の状態です。
ですが、感情を感じないようにしていると、エネルギーの流れが滞り、身体感覚が閉じた状態になります。
この縮こまったような感覚も、自分の存在感を薄くさせ、自分を愛し大切にすることを難しくさせる要因となります。
宇宙はシンプルなので、宇宙のエネルギーとつながると、絡まっていた糸がするすると解けるようにエネルギーがどんどんシンプルになっていきます。
すると、あなたの中に流れている生命エネルギーが宇宙の流れと同調し、のびやかに動き始めます。
宇宙の調和の中では、自我が作った信念は成り立たたず、信念に紐付いた思考や感情も愛の流れの中に溶けていきます。
抑えていたエネルギーが解放され、頑なになっていた思いや体の緊張感がほどけます。
深い安堵感を感じ、ありのままの自分でいいんだということが感覚で分かるようになります。
コメント